シャーフ(ドイツ)

あんなこと、こんなこと、ドイツ便り

第17話(2012年2月執筆)【親ひつじ、子ひつじ(シャーフ社訪問)】

from 谷本バルタイト美枝子

寡黙な父さん羊に代わって、息子さん羊の声がこれから多くの方々に届くよう願います。シャーフさんご自身はどんな夢をお持ちですか?

トビアスが今後の活動に満足でき、幸せに生きてくれることを願っています。私自身は、おもちゃ作りを決心した頃ある意味で断念し、作る機会を逸したものへの思いをまだ捨てずにいます。今後、シャーフ社を息子の手に委ねていきながら、そういったものの製品化に向けても活動したいと思っています。それはシャーフ社が製造するのではなく、デザインや考案を他社に提供するという形で実現するつもりです。私にとっても新たなステップへのチャレンジです。そして…、できれば近いうちにまた日本を訪ねたいですね。
(写真)かつてのシャーフ社製品のおもちゃ。

みんなで楽しみにお待ちしています。では最後に日本のお母さんたちへのメッセージをお聞かせ下さい。

製品にこめた思いそのものが私のメッセージです。
悲しいことに、学童年齢になって、注意力欠陥や多動性を抑えるために薬品に頼らなければならない子どもたちがたくさんいます。
生まれたとたん、あまりにも多くの刺激や変化の多い環境に放り込まれて、じっくり熟すチャンスを得られなかったことと少なからず関係があると考えています。先ほどもお話したように、赤ちゃんは、安心してじっくり接することのできるものを与えられてこそ、身の回りの世界に時間をかけて馴染んでいき、その後大きくなるにつれ出会っていく色々なものや変化を受け入れ、将来の生きる環境に適応する力を身につけていくと確信しています。私たちの知らないところからやってきて、やがて私たちの知る由もない未来へと巣立っていく赤ちゃん。強く育ってほしいと、お母さん方に願いを託します。


                                               2012年2月18日、シャーフ社訪問インタビューの記録より

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